2.1.1 多次元宇宙についての考察(その3)

 話が複雑になって来たので整理すると、あなたの思念と行動によって目の前の現実が実際に変化すると捉えれば良いです。変化の度合いは人それぞれですが、特に思念について制限をかけているのは自分自身であり、それに伴って行動も制限されてしまっています。

 目の前の現実が実際に変化するというきっかけはフィルターの相違から発生しますが、単にフィルターが違った事で自分の受け止め方・感じ方が変わったという事ではありません。本当に現実が変化しているのです。

2.1.2 多次元宇宙についての考察(その2)

 以前、「1.1.4 フィルター」のところで、「人間は自分の経験から得たフィルターを通してしか物事・事象を捉えられない」、「フィルターを常に高機能なものにアップデートし続ける必要がある」と説明しました。
 フィルターの性能は十人十色ですから、人の数(フィルターの数)だけ世界が存在しますし、実際にその様な構造になっています。(厳密な構造は違うのですが少なくとも現時点ではその様に解釈しておきます)地球には時間の概念が存在しますから、「今」は瞬時に「過去」となっていきます。フィルターをアップデートし続けるという事はそこで分岐が発生しますから、無数に分岐が続くという事です。分岐は、全ての事象に発生します。
 例えば、今日ある場所で私とあなたがお会いしてお話をしたとします。1年後(年数について特に意味はありません。単純に時間が経過したと捉えてください。)再び同じ場所で私とあなたが再開してお話をする機会があっとしても、多次元宇宙について存在する立場を取りますから、見た目上全く気付かないだけで2人とも同一人物ではありません。

2.1.2 多次元宇宙についての考察(その1)

 私も当初はその様な世界の構造について、にわかには信じる事が出来ませんでした。不思議なのは、毎日その誰かに接していなかったとしても、自分が進化さえしていればその誰かは確実に(自分が進化しなかった時との比較で)良い方向に変化しているのです。全ての事象について同じ事が言えます。
 これが事実かどうかについての検証は困難ですし、そこについて(科学的に)明らかになったとしても大勢に影響はありません。ただし、その様に理解して生活している方のが有意義ですし得るものは計り知れないです。
 次回から私の仮説についてお話ししたいと思います。

第2章 多次元宇宙

2.1 多次元宇宙について

2.1.1 多次元宇宙の定義

 前回まで自分を進化させる事について焦点を当ててお話ししてきました。自分を進化させるに当たって多次元宇宙について知っておく事はとても有意義となります。とは言っても、ここでは難解な物理学や数学の理論を展開する事はしません。実践的に必要となる原理原則を中心にお話ししていきます。完全に理解出来なくても問題ありませんので気楽な気持ちで読んでいただければと思います。

 ここまで通読していただいた方の率直な疑問として、「他人との関係はどうなっているのか?(無視して良いのか?)」と思われているのではないでしょうか。誤解を恐れずに言いますと、それについては「特段考慮しなくても良い」です。なぜならば、自分を進化させていけば(実際に)他人は変化していきます。現象そのものも変化していきます。進化すればするほど良い方向へ変化していきます。通常、2つの人生を同時に体験出来ませんから、他人・現象が変化しているという事に気付けないだけです。
 進化の度合いによって無数の未来が存在している事になりますから、これを「多次元宇宙」として定義します。難しい言葉に聞こえますが、今のところ他に良い表現がありませんのでそう呼ぶことにします。

1.2.3 質を向上させるもの(その2)

 あなたは、「質を低下させるもの」をコントロールし、次の段階である「質を向上させるもの」について知見を深めようとしています。大局で見れば「質を低下させるもの」、「質を向上させるもの」いずれも同軸線上にあると捉えて間違いではありません。「質を低下させるもの」は進化にとって障害となるので、まずは先立ってやめておきましょうという事です。マイナスをニュートラルに戻すイメージです。これに対して「質を向上させるもの」は、プラスアルファで何かをするとイメージしてください。では、代表的なものを2つ説明します。

1. 瞑想を行う

 進化の過程において瞑想は必須と言って良いでしょう。正確には深い瞑想状態にある事が大切です。深い瞑想状態と同じような状況を得るのは今のところ他の方法では難しいと思います。始めるに当たって時間的長さやスタイルは特に気にされなくて良いです。短くても良いので毎日行ってください。朝少し早起きして行うのが効果的です。目指すところは「無」、「完全調和」です。

2. 自然に触れる
 
 山でも海でも良いので綺麗な自然に触れてください。「今そこに自分は自然と共に存在している」事を意識してください。自ずと日常の喧騒は頭の中から消えていきます。

1.2.3 質を向上させるもの(その1)

 前回まで「質を低下させるもの」についてお話ししてきました。今回からは、「質を向上させるもの」についてお話ししていきたいと思います。「質を低下させるもの」について先にお話ししたのは意味があっての事です。それはあなたにとって、「質を低下させるもの」の方が「質を向上させるもの」より進化において影響があり(負の)力を持っているからです。「質を低下させるもの」について無知であり実践出来ていないにもかかわらず、「質を向上させるもの」について知見を深めようとする事は、例えるならサイドブレーキをかけたまま自動車を運転する事や、深刻な怪我や病気にもかかわらず見て見ぬふりをしてサプリメントを飲んでいる事に似ています。ここから先に読み進めていただいても一向に構いませんし読む事は決して無意味ではありませんが、進化の観点からすると前回までの「質を低下させるもの」について完璧とは言わないまでもある程度(少なくとも誰かに自分はここがこう変わったと説明できる位までは)マスターして欲しいところです。それが出来ていれば、「質を向上させるもの」について知らなかったとしてもあなたは以前のあなたと比較して相当変化できています。
 今回だけの話に限らず、「負の力」は「正の力」より強大であるという事を覚えておいてください。